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2023年8月

「森林認証」当麻町の住宅20棟 全国初一括取得

SDGs、脱炭素「カーボンニュートラル」「ゼロカーボン北海道」貢献、実現へ。地場産業・林業の振興発展へさらなる一歩を踏みだすべく、当麻町森林組合と当麻町とが連携し、令和4年度より町産材活用促進事業を活用して新築された戸建て住宅20棟を全て、「SGEC森林認証住宅」への一括認定を目指す、全国初の新たな取り組みを開始させた。
前例なきチャレンジの結実。当麻町役場講堂を会場に7月26日、中港勝 当麻町議会議長をはじめとするご来賓、町産木材の活用に深い関心を持たれご家族で移住された建主代表の澤本一さん、多くの林業・木材製材加工業関係者が集う中、当麻町産材活用促進住宅等改築プロジェクト認証授与式が開催された。冒頭、中瀬亘 当麻町森林組合代表理事組合長は「適正な森林資源の管理、循環型林業を守り育てること、当麻町をはじめ関係事業者みなさんと協力、連携し、当麻町森林組合の役職員が一丸となり今後もしっかりと努めてまいりたい」と深く思いを刻むように述べられた。
2013年に民間戸建住宅建築を対象とする当麻町産材活用促進事業をスタートさせ10年の節目、大きな喜びを感じながら私からも感謝の思いを込め、あいさつを述べさせていただいた。
SGEC森林認証の審査機関であるSGSジャパン認証ビジネスソリューションサービス 今泉俊一オペレーションマネージャーが講評。「地域経済の振興、全町域において森林資源を活用する町産材活用事業は、林業経営を強化し、SGEC森林認証を取得するまでに至った全国初の取り組みであり、心よりお祝いを申し上げる。世界では違法伐採を禁止するため、森林認証制度が広がっている。非常に厳しい審査基準、項目が多くある中で課題をクリアされ、まさに形にされたものが当麻町のプロジェクト認証であり、大いに賞賛すべきものである。当麻町の取り組みが周囲に、北海道の内外に広がること、町のさらなる取り組みが進むことを願う」。
竹澤孝夫 上川総合振興局長からは「ゼロカーボン北海道を推進する本道において、当麻町が成し遂げた全国初の取り組みは、北海道が一番を目指すことが重要とよく述べている鈴木知事の言葉を実現されたものであり、北海道に誇れること。知事にしっかりお伝えする」。
当麻町森林組合を中心に、林業・木材製材加工業・建設業など、町内外さまざまな事業者皆さんと行政、どの一者が欠けても実現できなかった官民連携の試み「当麻モデル」。木育の町、林業の町、全国を代表する誇りと責務をもって、当麻町はこれからもさらに歩みを進めてまいる。

※「森林認証」には、FSC(森林管理協議会・ドイツ)や、SGEC/PEFC(緑の循環認証会議・東京)などがある。それぞれ森林そのものが対象のFM認証と、加工流通段階での管理を対象としたCoC認証があり、FM認証では生物多様性や土壌、水資源の保全などが認証の条件。CoC認証では流通段階で一般材が混入しないよう保管場所を分けることや、認証材製品の証明書を明示することなどが必須となる。

当麻町長 村椿哲朗(広報紙我が郷土 令和5年8月号掲載)