「夢をあきらめず」  中島 大智 (4南3)

 私は、花屋を開業する夢を抱き、高校卒業後、当麻町を後にし札幌の専門学校に進学しました。
 専門学校卒業後、札幌の花屋で修行をし5年が過ぎたとき、多忙な毎日やストレスから体調を崩してしまい、医師より潰瘍性大腸炎という難病を告げられ、3カ月以上入院してしまいました。
 何も食べられない毎日、点滴だけの生活でしたが、なかなか体調も良くならず医師から「透析、人工肛門という手段もあるよ」と言われ、この先の人生真っ暗、「夢を抱き夢に向かっていたのに」。ですが、医師から少し様子をみるのに実家に帰るのもいいんじゃないと言われ病院を退院し、静養のため当麻町に帰ってきました。
 当麻町に戻ってきてからは長い時間は働けませんでしたが、友人がいる美頭農場で農作業を手伝い、緑あふれる自然に囲まれた中で、体調を整えていきました。
 規則正しい生活、おいしい空気を吸い、ストレスから解放され半年が経過したころから病気が改善されていきました。病気はみるみるうちに良くなり、長年夢見ていた花屋を開きたいと思い、当麻町の街に「花工房 比呂(ひろ)」を開業する運びとなりました。
 当麻町の自然の豊かさ、町民の優しさにふれながら、「花工房 比呂」を開業して4年。これからも花をとおし、当麻町を明るく、活気ある街にしていきたいと思います

(2008年8月号・広報とうま掲載文より・第24回エッセー)