「子育て」  一ツ柳 亜梨沙 (6西3)

 私は今年で30歳になりました。23歳に結婚し、24歳で長女を出産。その後「子沢山が良い」という気持ちが強く、第2子を妊娠。しかしちょうど娘の1歳の誕生日に流産してしまいました。また流産するのではと不安もありましたが、その後長男・次男・三男と今では4人の子どもたちに恵まれ一家6人で暮らしています。
 よく周囲からは「大変でしょ?」「偉いね~」なんて声をかけられます。実際4人を育てるのは楽ではありません。しかし私は環境や職場に恵まれ、お互いの実家は地元、職場も地元で子どもの具合が悪い時は融通を利かせてくれ、だからこそ4人の子どもを授かり育てる事ができるのだと日々感謝しています。
 子どもたちの成長、発達はすさまじいです(6歳・4歳・2歳・1歳)。毎日猛スピードで過ごしゆっくりとは子どもたちと接する時間が少なく、仕事を辞めようか?生活のために子どもを犠牲にしてないか?寂しい思いはしてないか?などと自己嫌悪になる時もあります。そういった時はなるべく心と体でスキンシップを心がけています。
 自分も子どものころ、父や母のぬくもりが一番の安心だった事を思い出します。今の時代だから仕方ないのでしょうか?私が幼きころは近所の方に褒められたり、叱られたりと他人にも教育をされた気がします。他人に指導を受けるって事は大切な事だと私は思います。自分が子を産み誰もが新人です。子どもが1人でも多くても何をするにも親は1年生。毎日が新鮮で、子育ては答えの無い問題だと思っています。
 自分の時間は全くといっていいほどありません。イライラする事は毎日です。しかし子どもたちの笑顔・笑い声・寝顔で癒されます。子どもたちには「人を傷つけない、優しくする、助け合う」など人間の基本「思いやり」を持ってくれるよう“心を育てる子育て”をしなければと思っています。
 姉・弟4人で喧嘩が多いですが、仲良く遊び、協力する、分け合う、助け合う姿を見ると、とてもうれしくなります。私は自分の時間や趣味を減らしても4人の子に恵まれて良かったな~と実感しています。これからはますます大変になるでしょうが、一家6人健康で、明るく笑って過ごせたら何よりの幸せです。
 授かった命。産まれてきてくれて「ありがとう」という気持ちを忘れず、子育てを楽しんで生きていきたいです。

(2009年新春号・広報とうま掲載文より・第28回エッセー)