「農業に携わって」  山方 啓 (6西4)

 当麻町にやって来て3年になります秋田県出身の山方(やまがた)です。分かりづらくてすみません。
 現在、農業生産法人のファインワークスにて、農業を目指して働いています。もともと私は、農業とは全く縁のない世界で暮らしていました。しかし、社会の根幹をなしているはずの食の現場がないがしろにされてきているのではないか、という思いが強く、自分もその中で少しでも貢献できないだろうか?と考え、以前から農業と、そして北海道に対する憧れを持っていたこともあり、単身、北海道に農家を志してやって来ました。
 当初は、というより今も、ですが、今まで全く経験のない作業ばかりでとまどうことばかりだったと思います。しかし、それよりも意外だったのは自己責任のもとで、何をするにもかなりの自由度がある、ということでした。
 それは非常にさまざまな知識や能力が要求される大変なことですが、反面、結果を自分独自の判断で追求していくことができる、という、大変ですがとてもおもしろい仕事であるということで、私はそこに非常に魅力を感じました。それは、私が北海道に来て最初に農業を教えていただいた先生が言ったことそのものであるなぁ、と今実感しているところです。
 確かに今、農業は厳しい状況だとよく聞きますが、考えようによっては、今後とてもおもしろい仕事になるのではないか、と(能天気に?)考えています。確かに今は、一介の従業員ですが、いつかこの仕事が生涯の仕事であると言えるようがんばりたいと思います。

(2009年3月号・広報とうま掲載文より・第30回エッセー)