「当麻かたるべの髭」 石黒康太郎さん(3西3)
当麻で僕のことをご存知の方は、「石黒ってどんな人?」と聞かれたら最初に出てくることは“ヒゲ面”ではないだろうか?ヒゲがないと落ち着かず、年に数回ヒゲを剃った時にはまるで服を着ていないかのような恥ずかしさを感じてしまう。それほど、僕にとってヒゲはなくてはならないものとなっているのだ。しかし、熱狂的なファン(?)以外の方々からは「ヒゲ剃ったら?」と突っ込まれる始末。剃ったら剃ったで誰にもヒゲがないことに気づかれない。さらに、ヒゲがあると多くの人に怖がられ蔑まれる(?)僕のヒゲはある意味、不遇な存在であるかもしれない。そもそも、僕がヒゲを生やしたのは「ヒゲってカッコいい」と浪人時代に思ったことがきっかけである。そこからヒゲを毎日剃り続け、濃くする努力を怠らずにいた結果!今のヒゲの濃さとなったのだ。しかし、今でもヒゲを生やし続けているのにはそれとは別の訳がある。それは、大学の先輩から言われた一言だった。「厚労省の福祉課の役人は綺麗なスーツを着てピシッとした身なりで仕事している。しかし、志はどうだ?福祉の現場で働いている自分たちが、ヒゲ面だろうが多少汚い格好をしてようが思いや実践に関しては絶対負けない。福祉は恰好ではないんだ!」。これが、今僕がヒゲを生やしている理由なのだ。もちろん、必要な時にはヒゲを剃ることもあるし、小奇麗な格好をすることもある。だが、福祉の領域で働くうえで必要なのは「熱い志なんだ!」と鏡で自分のヒゲを見る度にその言葉を思い出す。ですので皆さん、僕は決しておしゃれでヒゲを生やしている訳ではないのでご理解を。
(2015年7月号・広報とうま掲載文より・第100回エッセー)
(2015年7月号・広報とうま掲載文より・第100回エッセー)