「野球少年」   山田 哲也さん(宇 1)

 私の息子は野球少年、野球の野の字も知らない子供が野球を始めたいと言ってきた小学2年生の冬、「できるの?」「野球知らないでしょ?」 親の考えで思い野球少年に言ったこともありました。それから今では小学6年生、レギュラーをもらいサードを守っています。
 3年4年と仕事の都合上、練習や試合等にほとんどと言うほど行くことができず、野球をしている姿すら見ることもできませんでしたが、5年生の時は練習や試合等に行くことができ、野球少年の成長ぶりを目で感じることができました。
 休みは雨の日だけ。毎日練習、毎週試合、子供達にとっても忙しい夏ですが、毎日元気でニコニコと笑顔でいる子供達の、一生懸命練習をしている姿を見ていると、親側も応援に力が入ります。
 「本当に野球が好きなのか?」一度聞いたことがあります。「わかんない」との返事、でも休まず毎日練習に行く、やるからには好きで楽しくやってほしい気持ちでした。なかなか出ることのできなかった試合にも昨年秋からレギュラーをもらい、それから試合に出る楽しみ、野球に対する気持ちが変わったようです。6年生になり今シーズン暑い夏が始まる今、改めて「野球は好きか?」と問いかけると「大好き、楽しい」との野球少年の答え、うれしかったです。少年のこの言葉を聞けるのも、たくさんの方々のお陰だと思います。
 今年も公式戦が始まりゴールデンウィークに行われた道新杯旭川予選では45チーム中、ベスト4に入ることができました、惜しくも準決勝で敗退しましたが、ここまで勝ち進んだことすばらしく思います。また、たくさんの感動を野球少年達からいただきました。頑張る姿、皆が一つにまとまっていたこと、涙が溢れ出ました。毎日好きな野球に打ち込み、毎日仲間と遊び、その仲間と絆が生まれ一つの力強いチームになるのではないかと思います。しかし野球少年達だけでこれまでに来られた訳ではありません、指導者の方々の毎日の指導、野球だけではなく一つの教育として指導に当たっていただいていること、本当にありがたく思います。また、保護者の方の力強い支え応援、たくさんの関係者の方々のお陰です。
 くじけず、負けず頑張る少年達、これからも仲間を大切に思い、好きなことに目標を持って頑張って欲しいです。当麻町の皆さん、たくさんのスポーツ少年団が頑張っています。当麻町の宝、一度頑張る姿を見てあげてください。
 今シーズンは野球少年団、何本優勝旗持って来るかな。私の野球少年も頑張れ。

(2010年6月号・広報とうま掲載文より・第44回エッセー)