「子供達に感謝」  川上 裕一さん(4南3)

 今の自分が思う事、生活の大部分を占めているのは子供達の事、(柔道少年団)の事になるのかな。
 自分自身、少年団の指導をしていますが、学生の頃、柔道をしていた訳ではなく、社会人となってから友人に「冬で運動不足だろっ!黒帯取らせてやるっ!」と言われ、大人では珍しく、すり傷や青タンをつくりながらなんとか黒帯を取得しました。
 自分が黒帯を取るにはただ自分が頑張ればいい、ただ子供達の指導となると非常に難しい。技術的な事に関しては研究すればいいし、他の先生達と協力する事が出来る。だが精神的な事に関しては難しい。なぜ難しいのか?

1 明確な答えがないからか?
2 一人一人性格が違うからか?
3 自分が未熟だからか?

 3が一番の理由かもしない。感情的に怒り、後で後悔する事もある。そんな事ばかりかもしれない。
 でもそんな自分が指導しているのに、笑って泣いて鼻血を出して頑張っているだからなお、厳しく指導しようと心掛けている。
 「厳しく・・・」と思ったのにはきっかけがある。
 昨年の夏、団体戦で全国大会まであと一勝のところまで勝ち上った。子供達はその大会に向けて汗と涙と血を流しながら練習をしていました。でも最後の試合で負け全員が号泣しました。その姿を見るとこんなに悔しくて悲しい思いをさせるなら厳しい練習をさせて勝って泣ける様にしようと。
 そして改めて感じています。そんな子供達と関わっている自分は幸せなんだと。

(2011年2月号・広報とうま掲載文より・第51回エッセー)