「旅立ちの春」(平成29年4月号掲載)

「『思い出が時間を止めた』今日の日を忘れるなと 見慣れた景色 2度と並べない思い出の道  この道で君と出会い 春が僕らを包んでた 愛と優しさ 教えてくれたね 泣かないで歩こう・・・」当麻中学校卒業生が3年間の思い出を込めて、お別れの歌「道」を合唱していた。
58名の3年間の思い出は、この詩が全てを代弁している。
卒業式の結びに、参列者の心を打つ場面であった。
3月22日のイチイ学園の卒業式を最後に、町内全ての卒園式 卒業式に終わりを告げたが、1年間の数多くの行事の中で、最も心洗われる時間である。
3月31日、役場でも7名の職員が第2の人生の旅立ちをされ、数々の別れの場面を心に刻み、平成29年はスタートが切られた。
「女性活躍社会の先陣を切りたい」との願いも大きく、4名の女性課長を含む11名の課長を中心に新たな町民サービスに努めていく覚悟である。
町長就任時は、課長どころか女性の管理職は一人も存籍していなかったことを思うと、新年度6名の女性管理職(内4名の課長)は隔世の感である。
議会にお認めいただき、作り上げてきた新年度予算には夢と期待が詰まっている。
構造材のカラマツを中心に、オール木造化で町産材を100%活用し、木造在来工法での役場庁舎建設は、平成の時代全国初の取り組みだと思う。
文字どおり、昭和の面影を残す役場庁舎の誕生である。
加えて、執務用机も町産のカラマツ合板で作り上げ、木材を活用できる調度品も全て町産材を利用することにうれしさが込み上げてくる。
森林を守り育ててこられた先人に感謝の念でいっぱいである。
「とうまのお店元気事業」を活用して、3つの素晴らしいお店がわが町に進出していただけることも元気づけられる。
今月からその作業に入っており、加えて定住していただけることは二重の喜びである。
新精米施設、ミニトマト選果システムも当麻農業の見える化の拠点施設であり、安心安全な販売戦略の旗頭としてスタートを待っている。
土地改良区が管理されている導水幹線用水路に、農業用施設としては全道初の小水力発電所もすでに稼働準備が整った。
「先人が知恵と汗で築いてきた不屈の開拓魂と団結力がある。次の世代へ誇れるまちづくりの実現に向け、全力で取り組んでいく」と執行方針を結ばせていただいている。
当麻の春である。
 
(平成29年4月号・広報とうま掲載コーナー・第152回随筆)