国民の休日「山の日」が意味するもの(平成27年10月号掲載)

2016年より、8月11日は「山の日」として国民の祝日となることが決まった。
先人が育てていただいた森林を守り、地域材の活用を積極的に進めている我が町にとって、意義深い祝日の制定である。
「山の日」を単なる祝日が一日増えたと捉えるのではなく、森林は国土を保全し地球温暖化防止の役目を担っていることを再認識する日となってほしい。
「食育・木育・花育」を進める当麻町。「山の日」は木育の日と定め、森林の大切さを学んでまいりたい。
日本の国土面積に占める森林占有面積は約66%で、フィンランド、スウェーデンに次ぐ世界第三位の森林大国である。
しかし、自国の木材を活用する自給率は約28%にとどまっており、72%が輸入材に頼っているのが現状である。
国が課題としている食料自給率をも大幅に下回っている。
もともと、木材自給率がこんなに低かったわけではない。
昭和30年代に94%あった自給率は、輸入材に押され28%程度まで下がってしまった。
木材の輸入自由化とともに、日本の林業・木材産業は衰退してしまったのである。
加えて、外国で違法伐採されている木材は、日本が最も多く輸入していることに心が痛む。
現在、戦後に植林された人口林は本格的な利用期を迎えており、消費者のニーズに合った供給体制を構築することと、伐採後の植林整備が求められている。
近年、国内活火山が相次いで噴火したり、広島県での集中豪雨では土石流により大災害が発生してしまった。
先日の関東・東北豪雨では、鬼怒川などの堤防決壊により、予測を超える大災害となってしまった。
森林は申し上げるまでもなく、環境保全の役割が大きい。
植林し、手を加えて育て、その木を活用してまた木を植える。
森林を整備し守っていかなければならない理由を、自然は我々に教えてくれている。
「山の日」の制定と時を同じくして、「木でつなぐ輝くわがまち創造計画」が、内閣総理大臣の認定を受けることができた。
その認定事業として、柏ケ丘公営住宅団地跡地に、木育推進拠点施設が来春のオープンを待っている。
「食育・木育・花育」で地方創生に立ち向う、当麻町の心意気を示してまいりたい。

(平成27年10月号・広報とうま掲載コーナー・第138回随筆)