地方創生はまちの魅力づくり(平成27年7月号掲載)

 61才になった女優 竹下景子さんは、仕事に家庭にと忙しい毎日だが、名古屋の友だちとたまに会うのが楽しみだという。
「『帰れる故郷があるってことはいいことよ』寅さんならそう言ってくれるわね」と、“寅さんの伝言”という本の中で語られている。
平成の大合併・地方消滅・高齢者の地方移住と、ふる里のあり方が目まぐるしく問われている。平成の大合併の検証がなされぬまま…。
地方戦略の極めつけは、今回の地方創生である。
その目玉として、雇用の創出と人口減の歯止めが求められている。
都市は別として、雇用の創出と流出人口の食い止めは、地方町村にとって最も重い課題である。
極端な言い方をすれば、この二点を完全にクリアすることは不可能に近い難題である。
しかし、目標に向かってチャレンジするのもまちづくりの基本であると捉えている。
町民の夢と幸せを叶えるため、基幹産業の農林業を中心に、商工業と連携したまちづくりを進める決意である。
地方の時代と言われて久しいが、地方交付税の削減で財政は締めつけられ、TPPで農業は苦境に立ち、都市集中により商工業は衰退してしまった。
道内有数の木材の町と言われた歴史も、木材関税の撤廃により、その幕を閉じてしまった。
今、新たなまちづくりのスタートに立ち、町の魅力をどう発信していけるか、職員と知恵を絞り議会と協議を深めている。
田んぼの学校・くるみなの庭・くるみなの散歩道は、子どもたちを中心とした食育・花育・木育のステージであるが、併せてまちの魅力発信の基地でもある。
施設を整備するのが目的でないことは記するまでもない。
それぞれの施設から、どんな物語が生まれてくるのか楽しみである。
6月の議会定例会で、議員から一般質問をいただいた。
「これらの施設は、何よりも町民から親しまれることが大切だ」。
ご指摘のとおりである。
4条西3丁目在住の大野直之さんは、川柳人生59年の集大成、句集「歩」を先月発刊された。
句集には三百五十三句収められているが、その中の一句。
「気配りの 街だこの地に
骨埋める」
心してまちづくりを進めたい。

(平成27年7月号・広報とうま掲載コーナー・第135回随筆)