美しい国の誇れる話題(平成26年11月号掲載)

 安倍晋三総理の著書“美しい国へ”の巻末に、「この国を自信と誇りの持てる国にしたいという気持を伝えたい」と記されているが美しい国の誇れる話題を2編。

●57人が犠牲になった御嶽山の噴火で、行方不明者6人の年内の捜索活動が、無念の思いの中打ち切られた。
 このことを受け、噴火以降約20日にわたり、過酷な条件の下、登山者の救助や行方不明者捜索にあたった、自衛隊・消防・警察に対する感謝式が、長野県王滝村で開かれた。
 「捜索活動の打切りは苦渋の選択だった。不明者家族の思いに寄り添い、最後の1人まで発見するという、強い思いで捜索にあたってもらった。心から感謝したい」と述べた、県災害対策本部長阿部守一知事の声は、涙色(なみだいろ)に染まっていた。
 また、御嶽山の麓の王滝村立王滝小・中学校の児童と生徒計39人は、校庭に車輌などを置いていた自衛隊員に、「ありがとうの気持を伝えたい」と、感謝の歌を3曲贈った。
 陸上自衛隊松本駐屯地菅原利幸曹長は、「行方不明者を全員見つけられなくて無念の思いがあったが、子ども達の気持ちはたまらなくうれしかった」、と話されていた。
 歌のプレゼントを受けた隊員の目からは、涙が一筋、頬を伝い、ハンカチで目頭を押さえる姿がテレビで映し出されていた。

●極めて厳しい日中関係が続く中、10月24日中国版ツイッターに、中国人のあるユーザーが、日本の北海道にある“盲導犬ホーム”を写真入りで紹介した。
 盲導犬の役目を終えたイヌ達が、職員やボランティアの温かい介護を受けながら、静かに余生を送る様子が紹介されている。
 添えられた、優しい目差し、穏やかな表情の写真が、一層ユーザーの心を捉えたと思う。記事は、国内で大きな反響を呼んでいると報道されている。

 寄せられた主なコメントは、
「涙で写真が見えない」
「盲導犬に心から感謝する日本人を、私は尊敬します」
「そこの日本の悪口を毎日言っているヤツ!、日本には学ぶべきところがあると、本当に思わないのか?」
「日本人の資質には、千年にたっても追いつかない」
「これこそが文明国家だ」
「日本人は、本当に一言では語れない民族だな」

 最近悲しい出来事が続いているが、2つの話題は我々に一服の清涼剤を与えてくれた。

(平成26年11月号・広報とうま掲載コーナー・第129回随筆)