町の歩みを刻む予算編成(平成26年2月号掲載)

 就任後、15回目の新年度予算を組み立てている。2月2日の就任だったため、1年目は大幅な政策予算を組むことは叶わなかった。2年目からの約10年間は、まさに財政改革一辺倒である。
 削っても削っても予算は組み立たず、消えた予算の中には期待していた町民の顔が映し出され、新たな町づくりの喜びはほとんどかすんでしまっていた。
 書棚には、数々の苦しかった思いを留めながら過去の予算書が並んでいる。財政健全化を見届け一度退任を決意した身、4期目の意識は無く新人町長の心意気で町づくりを進めている。
 町民皆様の願いが一つでも形となるよう、職員と知恵を絞りながらの予算編成作業である。
 4月からは、新公民館“まとまーる”と名称も新たに、文化と集いの拠点として出番を控えている。
 多くの高齢者の皆様に活用していただいている買物支援は2年目に入り、障がい者や病気で悩んでおられる方の相談窓口として、基幹相談支援センターも4月からスタートする。
 子どもの健やかな成長は町民みんなの願いです。田んぼの学校・当麻山学びの道・とうま山ファミリーガーデンと、食育・木育・花育のステージも、いよいよその姿を現してくる。
 記するまでもなく、施設が出来上がったことが完成ではない。食のありがたさ、森林の大切さ、花の優しさが心を洗い直してくれる、期待と夢を乗せての取り組みである。
 加えて、ふるさと納税を通じ、全国の皆様が我が町に関心を寄せていただいていることは誠に嬉しい。本年度のふるさと納税は、750万円の予算であったが、新年度はなんと3千万円の計画を立てている。
当麻町の取り組みがTV“朝ズバッ!”で放映されたり、新聞(全国紙)で紹介されたことと、職員の発信力が功を奏した結果である。
 若い皆様と職員が力を結集した“ゼロ予算・冬のアイデアスノーパーク”も例を見ない取り組みである。ゼロ予算なので予算書に登場しないのは当然であるが、たくさんのボランティアが詰まっている。
 一冊の予算書には町の歩みが凝縮されており、新年度に向けてはやる気持を抑えながら、まもなく開かれる議会審査を待っている。

(平成26年2月号・広報とうま掲載コーナー・第120回随筆)