地方自治体財政健全化法スタートされる(平成20年10月号掲載)

 先日の新聞で、再生団体6市町村、早期健全化団体38市町村の自治体名が公表された。
 全国の自治体が、2007年度決算に基づいて算出された、破綻扱いとなる「財政再生団体」、その前段の警告段階にあたる「早期健全化団体」である。
 公表された自治体名を見て、町民の皆様も驚かれたことと思う。予想された自治体もあるが、関西で国際空港を抱えた市あり、有名温泉地で国際的にも名を高めた町あり、音楽イベントで全国にその名を知ら示めた村と、44自治体の顔ぶれは多彩である。
 財政を圧迫している要因は、「病院や国民健康保険事業」を筆頭に多様であり、住民の安心安全を守るまちづくりの苦悩が映し出されている。
 過去読み終えた本の中から、改めて「史上最大の借金行政脱出作戦」のページをひもといてみた。総合計画にみる、行政ニーズの変化という項目を記してみたい。
●貧しかった時代
 戦後約15年間は、食糧不足を解消するため、稲作栽培を改良し、開田による増産に努めることであった。戦後相次いだ台風の襲来に伴う風水害に備え、その防災対策が急務であった。
●より良い生活を求めた時代
 その後の15年間は、より良い生活を求めるため、上下水道、住宅環境、高速網の整備に力が注がれた。また、前段階で力を入れた米の増産がいき過ぎて、余剰米対策や減反政策への修正がなされてきた。
●多様な時代
 時の流れは速く、その後の時代の特色は開発を抑えて、高齢者、障がい者、子どもなどの社会的弱者対策を実施し、よりきめ細かい生活関連に力を入れる計画となっている。また、情報化・国際化に伴うグローバルな人、物、情報の移動に伴い、関連インフラの整備も進められた。反面、80年代には、校内暴力やいじめが問題となり、90年代には犯罪の増加が著しいものとなってしまった。
 行政はその地域の住民のためのものであることは昔から変わりはないが、町長と議員を選出して、彼らが執行すればよい時代は過去のものとなってしまった。行政は、町長、議員、職員の独占ではなく、住民と常に協働で担うべき時代を迎えていると本は結んでいる。
 開かれた役場であれ、町民の声が届く行政であれ、そんな声が町長室の窓から聞こえてくる様である。

(平成20年10月号・広報とうま掲載コーナー・第68回随筆)