「『散歩道』が伝えてくれる心」(平成21年8月号掲載)

 当麻町広報紙の「みんなの広場」ページに、リレーエッセー「散歩道」が登場してから35回を数える。
 この「町長室の窓から」ではその月ごとの私の思いを伝えているが、「散歩道」からは町民の方々の「心」が伝わってくる。老若男女、幅広い方々に投稿いただき、特に題目は定めておらず、書く内容は多彩である。
 ここ6カ月続けて、当麻町に移り住まれた方々のエッセーが掲載された。日ごろ私たちが気にも留めないような「まちの魅力」を伝えていただいており、この町で生まれ育った者の一人としてハッとさせられることがある。
 当麻町の美しい四季の移ろいへの感動。子どもたちが成長する日まで、ふるさと当麻町の大切な風景を残してあげたいという思い。未来ある子供のために環境を大切にしたいという決意……親子の「絆」が行間から伝わってくる。
 先日3年前に移住して来られたお宅に、お子さんの1歳のブックプレゼントのためお伺いさせていただいた。
 「絵本とバラのプレゼントは子どもも大喜びだが、私もうれしい。当麻に来て良かった」いただいた言葉は私にとってもビッグなプレゼントである。この子たちの未来に、末永く平和な日々が続くことを願わずにはいられない。そんな子どもたちの元気な姿を見るにつけ、私は「おひさまのかけら」という子どもの詩を綴った本を思い起こす。

ママ
あのねママ ボクどうして生まれてきたのかしってる?
ボクね ママにあいたくて
うまれてきたんだよ
(3歳の子どもが母に話しかけるように言った言葉)

パパ
パパは まいにち かいしゃでおすなあそびをしているんだよだっ
て おくつに すなが はいっているから わかるよ
いまごろ ママのかおを かいているのかなあ
(建設業の父を歌った子守唄のような五歳の詩)

おかあさん
おかあさんは たまに 「きれい?」 ときく
そうきかれたらぼくは おかあさんがおこるとこわいから
「きれい」という ほんとはふつう
(小学2年の男の子の気持ち)

思わず目じりが和らぎ、口元がほころんでしまう。

(平成21年8月号・広報とうま掲載コーナー・第76回随筆)