「あれから五年…そして次の五年」(平成22年4月号掲載)

 「2005年は自立へのまちづくり改革本番、我が町が生き残れるかどうか勝負の年と捉えている」との主旨で町長室の窓からを書かせていただいて、ちょうど5年が経過した。
 今、思い返してみると、改革の分岐点であったことに間違いはない。
 2010年度のスタートにあたり、反省と教訓を生かし、しっかりとまちづくりに取り組んでいかなければと心を新たにしている。
 役場内部も、行政改革により課の統合が大幅に進められてきた。ピーク時157名を数えていた職員数も現在107名へと縮減されており、計画以上に庁舎内のスリム化は進んでいる。
 お陰様で、我が町の財政状況は少しずつではあるが好転しており、安定した行政サービスを行えるスタート地点に立てたと捉えている。
 財政基盤の安定化・健全化は、行政運営を行う上で最も重要な課題の一つである。年々、基金(貯金)が増えていることは誠にありがたい。しかし、気が休まる暇もなく次々と課題が押し寄せてくるのも行政運営の常である。
 耐震診断により、次の公共施設の耐震化が示された。消防庁舎・役場庁舎・中学校校舎の一部。いずれも、町の運営上極めて重要な施設であり、年次計画で耐震化に取り組んでいかなければと思う。
 先日、国では、財政健全化の道筋を法律という形で議論するため、財政健全化法案を検討するとの主旨の新聞記事が載っていた。日本の財政状況が主要先進国で最悪の水準にあることから、その取り組みが必要と強調している。税収が年々落ち込み、反対に歳出は大幅に膨らむ現状に国民の不安は募る一方である。
 小さな自治体は、早い段階から財政健全化に向けて血のにじむ様な努力をしているが、国の改革の遅れにあ然としてしまう。
 町予算も、8年振りに増額予算を組み、新年度のスタートがなされた。2005年はまちづくり改革本番と書かせていただいたが、さて5年後の2015年には、どんな町の姿が待っていることだろうか。
 山や川はもちろん古里であるが、町の名もそこに漂う空気も古里である。いつまでも、優しく温かな古里であり続けることを願っている。

(平成22年4月号・広報とうま掲載コーナー・第82回随筆)