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「株式会社ホリ  代表取締役 堀(ほり) 均(ひとし) 氏の社葬」(平成22年6月号掲載)

 59才、あまりにも早い旅立ちだった。立ち止まることを知らない、疾風のごとく走り続けた人生だったと思う。
 去る5月23日、株式会社ホリ代表者 堀均氏の葬儀は、「信じられない」「何故こんなに早く」の声に送られ、しめやかに執り行われた。
 自信を込めて送り出される商品と研ぎ澄まされた経営感覚により、北菓楼を母体として北海道を代表する製菓企業に育て上げた堀さんだった。私もJAを通じてご縁をいただいていた。初めてお会いした時、氏のほとばしる愛社精神と厳しい経営姿勢に魅了され、その後、訪れる度に堀さんの気配りと温かさに接することができた。社員の皆様のすばらしいおもてなしと共に、感動し心を熱くして帰路についたものである。
 「苦しいときは上り坂・楽なときは下り坂」これは堀さんの座右の銘である。年商8千万円の会社を30年間で93億円に、数々の試練を乗り越え、何事にも果敢に挑戦してきた堀さんの姿が座右の銘に凝縮されている。
 その言葉はまた、まちづくりにも通じるものがある。厳しく苦しい時こそ、これを解決すれば、今を乗り切れば一歩前進できると信じ、頑張れる。逆に、何事もなく静かに町が運営されている時は不安になる。どこかに落度はないだろうか、まちづくりが停滞していないだろうか。自問自答の日が続くものである。
 当日、9人の方が多くの参列者を代表して弔辞を述べられた。生前のご功績とお人柄をしのばせる言葉に、時間の長さは気にならなかった。「元気と勇気と挑戦する気持ちを与えてくれた」「真面目でシャイでお洒落だった」「納得いくまで商品にこだわり、北海道の食材をこよなく愛してくれた」一言一言に、在りし日のお姿が思い出される。
 世界モンドセレクションにおいて、最高金賞を受賞された「夕張メロンピュアゼリー」「とうきびチョコ」をはじめ、「北海道開拓おかき」「バームクーヘン」などの人気商品は、堀さんのこだわりと優しさがつくり上げたものである。お洒落な堀さんの好みを読み取り、クリスマスにプレゼントしたネクタイを大変喜んでいただいた。今は私にとって良き思い出となっている。
 16日、好きなバイクにまたがりツーリングに出掛け、翌朝別れの言葉も告げず旅立たれた。心からご冥福を祈る。合掌。

(平成22年6月号・広報とうま掲載コーナー・第84回随筆)