「心がぽかぽかするニュース」(平成22年7月号掲載)

 日本新聞協会では6年前から、新聞を読んで幸せな気分になったニュースをまとめた ”心がぽかぽかになったニュース” という本を出版されている。
 昨年の本には、実に1万7百件の応募の中から選ばれた71件の全国のニュースが掲載されている。どの記事も温かく、優しく、そしてほほ笑ましい。
 昨今暗く心が痛むニュースが多いだけに、読み進むうちに本題の通り心がぽかぽかになってくる。その1ページを紹介させていただく。
 あなたはこうして産まれた『産んでくれてありがとう』
 青森県の田子町立小学校で、5年生の母親が妊娠時の思い出を子供たちに語る授業が行われた。自分が産まれてくるときの様子を聞いた児童たちは涙を流して、両親に感謝の言葉を伝えた。
 保護者が「出産時の感動を子供たちに伝えたい」と申し出て、学校支援ボランティア活動として実現。保護者15人が訪れ同学年38人の児童に話を聞かせた。
 母親たちは「超音波写真で初めて姿を見た時は、すごくうれしかった」「妊娠が分かると、家族みんなが喜んでくれた」「逆子を直すのに大変だった」などと、自分の子供たちに妊娠当時の様子を話した。
 それを聞いた児童は「頑張って産んでくれてうれしい」「初めておなかにいた時のことを聞けてよかった」と感想を発表。涙を流しながら、両親に感謝する子も目立った。
 担任の教師は「こんなに泣く子がいるとは……。母親の生の声が子供たちの心に響いたと思う」と授業の成果に満足そうだった。
 と、結んでいる。新聞記事を読んだ母親のコメントが続く。
 「産んでくれてありがとう」母親にとって、この言葉ほど響く言葉はないと思います。私はこの記事の当事者の一人です。はじめから終りまで、子供たちの涙、親の涙あふれる授業に感動したのはもちろんです。誰が強いたわけでもないのに、涙を流しながら素直に感謝の気持ちを述べる子供たちの様子が紙面から伝わってきます。
 子供は時には反抗もするし、憎たらしいことも言うようになりますが、子供を抱きしめたくなりました。
と記されている。お母さんのコメントは、さらに私の心をHAPPYにしてくれた。
 2009年度版の ”心がぽかぽかになったニュース” はまもなく発刊と伺う。今年はどんなHAPPYなニュースが届くか、楽しみである。

(平成22年7月号・広報とうま掲載コーナー・第85回随筆)