「新年度予算編成」(平成23年3月号掲載)

 平成23年度の予算編成作業を終え、3月の町議会定例会を控えて、今、町長室の窓には、一足早い春の陽光が差し込んでいる。
 新年度に向けて、この事もあの事もと、まちづくりの夢が予算書の中で出番を待っている。町民のみな様のご協力をいただき、我が町の財政も、どうにか健全運営の目途が立ってきた。将来展望も開けず、借金が膨らむ一方の国の予算編成とは、隔世の感である。
 顧みれば、平成12年町長に就任して以来、常に行財政改革との戦いの11年間であった。圧縮のピーク時だった平成21年度の一般会計予算37億から、新年度は44億5千万の予算規模である。
 新しく取り組む事業も、バランス良く配備できたと自負している。農業、商工業、林業が力強く、子育ての環境整備と、子供達から高齢者まで健康で生きがいのある暮し方に、力を注がせていただいた。
 当麻農業の持続的な発展を願い、新しい担い手支援に取り組み、商工業者には厳しい経済状況をかんがみ、3年間借入金の全額利子補助制度に取り組む。公共建設施設へ、町搬出材の活用も徹底してまいりたい。公営住宅・子育て拠点施設、当麻産の木材が、そこを活用される皆様を温かく包み込んでくれることと思う。
 子育て支援拠点施設は、長年の念願であっただけに、今回整備できる事に誠に嬉しく思う。子育て支援センターと幼稚園時間外の預り保育、近隣四町で運営している母子通園センターを集約した総合施設、にぎやかな子供達の歓声が今から耳に届くようで目もとが和らぐ。
 買い物や外出の足が確保しづらい高齢者の方に、ハイヤー料金の助成もスタート、僅かな予算であるが、精神障がい者の方の通院交通費の助成も組み込ませていただいた。
 かたるべの森の新たな事業展開、中学校校舎を地震に耐する改修への設計委託、沢山の願いと夢が予算書の中で膨らんでいる。
 町長就任以来、12度目の予算編成である。1年間の反省と新しい年度への期待が交差している。素晴らしい町を、次世代に引き継ぐ役割を果たしていかなければと、自らに誓う時季である。
 厳しさと、優しさと、思いやりが、心の中で緩やかに回転しながら、3期目最終年度のまちづくりはスタートする。

(平成23年3月号・広報とうま掲載コーナー・第91回随筆)