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スーパーアルプス代表取締役会長 故 松本 清さん「お別れの会」(平成25年4月号掲載)

 例年より2週間ほど早く桜が咲き始めた東京で、株式会社スーパーアルプス代表取締役会長・松本清様の「お別れの会」が執り行われた。町長就任以来、松本様はJAお取引き先の社長として、時には友人の一人として温かいお付き合いをいただいた大切なお方であった。
 「お別れの会」に参列し、ご遺影を拝見していると在りし日のお姿が心の中で去来し、万感胸に迫るものがあった。体調を崩され、昨年6月に社長を退かれ会長に就任されていたが、こんなに早くお別れの日が訪れるとは…。
 スーパーアルプス様は、ご承知のとおり当麻米を八王子市で販売していただいている会社であり、私は毎年ご挨拶(あいさつ)に伺い懇談を深めさせていただいている。松本清さんが社長に就任されたのは平成11年10月、私はその3ヵ月後の町長就任であり、会社と町の最高責任者として同時のスタートであった。
 懇談の席では、松本社長の隣りの席には私が、取締役であり大番頭の内野さんの隣りは農協組合長と定まっており、当麻米の話題でいつも盛り上がったものである。お会いする度に勉強させられること大であった。社員旅行ではバス何台も連ね、自らが案内役で当麻町にも訪れていただいた。
 竹を割ったような性格は、筋が通らないと誰に対しても妥協しない厳しさがあり、そして礼節を重んじ、誰よりも自らに厳しい人だった。最高責任者として、自らの信念をよく語られていた。
 「正直な商売をしなさい」
 「お客様をお待たせしない」
 「お取引き様と協力して共に成長しなさい」
 「お客様に対して本当に価値のある商品を提供しなさい」
 「従業員を大切にしなさい」
 社内はいつも和やかで、礼儀のすばらしさは訪れるたびに感心させられる。売上500億円を超え、年々成長しつづけるスーパーアルプスであるが、その姿勢に驕(おご)りの欠けらも見つけることはできない。
 平成25年3月19日、ホテルニューオータニの大ホールは、故人を偲(しの)ぶ大勢の参列者であふれていた。63歳という、あまりにも早い旅立ちであったが、松本清さんとの思い出は、いつまでも私の心から消え去ることはない。

(平成25年4月号・広報とうま掲載コーナー・第112回随筆)