新庁舎での一カ月(平成30年4月号掲載)

 新庁舎での執務開始から早一カ月が経過した。
 ご来庁いただいた皆さまから、数多くの声が寄せられている。
 「ワンフロアに職員が配置されているので、事務所全体が活気ある」
 「木の香りが素晴らしく、木造庁舎の良さがでている」
 「内部が広いので、どこに誰がいるのか分かりづらい」
 一つ一つの声を大切に、職員共々心を込めた町民サービスに向けて気持ちを新たにしている。
 庁舎の建て替えに当たり、いくつかの不安があったのも事実である。
 ワンフロアの上、職員の机も正面に向くスタイルに替えたが、来庁される皆さまに威圧感はないだろうか。
 旧庁舎から25%ほど面積を縮小したが、机の配置を含め事務作業上、支障はないだろうか。
 専用議事堂を廃止し、多目的に利用できるシステムに変更したが、スムーズに活用できるだろうか。
 移転前、心配される数々の場面が頭の中をよぎっていた。
 3月3・4日の引っ越し作業、新年度の予算編成、初の議事堂を使用しての町議会定例会、新年度へ向けての人事異動と役場内は目が回るほど忙しい日の連続であった。
 4月に入り、慌ただしかった気持ちも落ち着き、快適な環境で仕事をさせていただけることに感謝し、心を込めて町民をお迎えすることをあらためて肝に銘じている。
 NHKの全道放映をはじめ、新聞、雑誌でも大きく取り上げていただいている。役場庁舎建て替えの話題が、これほど大きく取り上げていただけるのもまれなことである。
 構造材、家具、建具を含めて、先人が植えていただいた町産材を100%活用できたことは、この上ない喜びである。
 豪華さでは他の自治体の庁舎と比較して間違いなく劣るが、今まで利用が限られていたカラマツ材を使用できた新庁舎は、木材を有効活用した日本一の役場庁舎と自負している。
 加えて、議会と協議をし、取り進めた議事堂と講堂の併用活用は、時代が求めている姿として誇りに思う。
 早速、3月5日には全職員を集めて新庁舎スタートの訓示を行い、3月8日からは第1回議会定例会・予算審査特別委員会で活用させていただいている。
 開拓126年を迎える当麻町。“食育・木育・花育”からつながる心育を目標に定め、今、新しい町づくりが進んでいる。
 「生命が輝きあふれる当麻町で 命を知り 命から学ぶ 大切なことを教えてくれるこのまちに 生まれ育ったことに誇りを持ってほしい」…町の願いである。

(平成30年4月号・広報とうま掲載コーナー・第162回随筆)