“全部ある当麻町”新庁舎からスタート(平成30年3月号掲載)

「すばらしい農業あり、林業もある。子育て支援がしっかりしていて生活環境は極めて整っている。当麻町に来てみて、この町には全部あることに気付かされた」、町のPR発信事業のプロポーザルで、私たちにそう提案された。
 その事をまとめ上げていただいたのが小冊子“全部ある当麻町”である。
 国からの地方創生推進交付金と町づくり基金を活用し実施しているが、
昨年7月、4社の方に手を挙げていただき町のPRを競っていただいた。
 この町に生まれ育った者として、当たり前で気付かなかった点が次から次と指摘されている。
 われわれ審査員は思いが一致した業者を決めさせていただき、去る2月21日、東京でPR発表を行うことができた。日本橋のビルの一室を借り上げた会場には、16社19人の皆さまにご参加いただき、進めている町づくりの話に耳を傾けてくれた。
 担当している役場職員、町づくりに貴重な役割を担っていただいている4人の民間の方々の熱演は、参加されていた皆さまの心を捉えていた。
 私は、名刺を配りひたすら頭を下げて回るのみである。
 私とプレゼンター5人は“全部ある当麻町”のポスターカラーに合わせ、ネクタイ・帽子・スカーフ・靴ひもと、各自黄色に意気込みを乗せ発表会に臨んだ。 
 リハーサルを含め準備作業には相当時間を費やすが、本番はあっという間に過ぎ去るものである。
 町の説明から個別取材までの2時間、高まる緊張感と責任感から解放され発表会は終わりを告げた。
 官民一体で本格的なPR活動は初めてであり、大きな池に一石を投じるがごとく、波紋が少しずつ広がっていくことを期待している。
 あの日から12日。テープカット・職員訓示をスタートに、3月5日から木の香り漂う新庁舎で執務をさせていただいている。
 その日の夕刻、人けの無くなった旧庁舎を思い出と共に隅から隅まで回らせていただいた。
 塚本豊町長が建設され、岡田一人・内海順一・小板橋顕一町長が、職員と共に激動の時代を支えていただいた旧庁舎に、心から感謝の気持ちを伝えて回った。
 新町長室の町産材の机に座り、恵まれた環境で仕事をさせていただけることに感謝し、町民の幸せづくりに再に力を尽くしてまいりたい。
 美しい夕日を眺められた町長室の窓に別れを告げ、新町長室の窓からは、輝かしい朝日が降り注いでいる。
 さあ!新しい町づくりの出発である。

(平成30年3月号・広報とうま掲載コーナー・第161回随筆)